今日は流石に自然に目が覚めるまで、という風には行かなかったので
朝6時半に目覚ましをかけて起きることに。
きっちり6時半に起床。とりあえず一安心。
で、ベッドの上でボーっとしていると
相方が泣き出してしまう。
今日飛行機に乗ったら次会えるのは5ヵ月後かぁ・・・
と思うと自分も泣いてしまいました。
小一時間ほど泣きあって落ち着いたあたりで相方が
「もうちょっとだけ寝るわ」と言ったので
その間に自分は荷物の整理を。

来た日に乾かしておいた日本代表の青い合羽もすっかり乾いている。
これを干した日が随分と前に思えてしまった。
もう片付ける日になっちゃったのか・・・と感慨にふけりながら
荷作りを済ます。
例の如く部屋ではタバコが吸えないので喫煙室に行く。

誰もいない朝の喫煙室。
窓から見える景色。
ちょっと暗い部屋の色合い。
箱にたまった吸い殻。
なんだか全てがいとおしく思えてきた。

部屋に戻って、少し早い時間にホテルを出る。
すっかり乗りなれたバスに乗ってバンクーバー国際空港へ向かう。
ラウンジにあったA&Wで少し遅い朝食をとりながら
2人で外の景色を眺めていた。何も言葉を交さないままで。

出発時刻は12時。1時間前には出国手続きを済まさなくてはいけない。
ぎりぎりまでラウンジに座ってその時を待った。

「時間が止まればいいのに・・・」

なんてありもしない事を願っていただろうか。
そんなときに限って時間は冷たい。
一緒に帰っちゃおうか?なんて出来もしない冗談を言ったりして
荷物を預ける列に並ぶ。

壁にもたれかかって自分のチェックインが終わるのを
待っている相方を眺めていた。何故かとても小さく見えた。


時計が気になる。カナダに着てから初めて感じた感覚。


もう10時49分。繋いだ手、離さなきゃ・・・


もうちょっとだけ、もうちょっとだけ・・・と言い続け、願い続けた。


ぼくらは最後にすこしだけキスをして、手を離した。


僕は何度も何度も後ろを振り返った。彼女は笑顔で手を振っていた。


完全に壁で彼女が見えなくなるまで、何度も後ろを振り返った。


見えるのは無機質な壁だけ。


向こうにいる彼女は、今どんな顔をしているんだろう。


泣いているんだろうか?笑っているんだろうか?


僕は自分の気持ちとさよならして、パスポートを取り出した。


程なくして、飛行機が来た。
何週間滞在しても、最後にこの気持ちを味わうのは分っている。
だけど、いくつになっても
あと一日、あと1時間と思ってしまうんだろうな・・・


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