長い長い夢

2006年12月29日
その夢から醒める日は、ヤンツーとの別れの日を意味する。




新日鐵戦以来2ヶ月近く、ずっとずっと長い夢を見ているようだった。
その間、まるで負ける気がしなかった。
代々木門でみんなと新年を迎えられると信じて疑っていなかった。

準決勝の気負いもまるで無かった。
ガンバになんて勝てねぇ、という馬鹿な気持ちも全く無く
「今日も5-0でボコスカにのしてやりに行くか」と
凄い自然体で現地に赴くことが出来た。


そして決して勝てない相手なんかではなかった。
正直言って「負けるわけが無い」とすらハーフタイムに思った。
サポートの声量も俺らの方が絶対に勝っていた。
あんなぬるっちょろいサポートするやつらに負けるわけねぇ、と
煽りでも何でもなく思った。
選手は全力で闘いきっただろう。
俺らも全力だっただろう。
でも「まだ俺らが何かできることをやれていなかったから負けたんだ」
と思ってしまう。きっとまだやれた。そう思う。


夢を醒ますホイッスルが鳴った瞬間、自然と唇を噛み締めていた。
負けた事実がただただ悔しくて自然と泣けてきた。
ガンバ相手に負けて悔しいと思える試合が出来た事自体が
僥倖に値する出来事なのは分かっている。
それにも関わらず、こういう現象が自分の身に起こったことが
同時に少し嬉しくもあった。



ヤンツーのゴール裏での挨拶で彼との三年間のシーズンが終わりを告げた。

三日後に自分たちの力で夢から醒めて、ヤンツーを笑顔で送り出したかった。
誕生日に歌ってあげられなくてごめんよ、と思うとまた泣けてきた。


そして今、知り合いのブログの想いを読んでいるとまた泣けてきた。
本当に悔しい。何に換えても勝ちたかった。
来年の11月に喜べるように頑張ればいいだけだ、と分かってはいるが
もう少しだけこの感傷に浸っていたい。
でも少しだけ浸ったらまた前を向こう。
じゃないと選手にもヤンツーにも申し訳が立たない。
ヤンツーもきっとそれは望んでいないだろう。




この天皇杯のゴール裏、チームの雰囲気は最高だった。
この大会だけ、になったらこの涙は意味が無くなる。
来シーズンにこの雰囲気を持ち込もう。
そうすれば絶対に前に進めるから。



俺たちの心が一つになれればどこまでも行ける。
俺らの力で行かせられる。
それが国立行きを失った代わりに得た最高の宝物だ。

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